刑務所は「究極の福祉施設」なのか?
「福祉の網からもれ、貧困のあまり、おにぎり1個を盗んだ
知的障害者を刑務所に送るべきかどうか?」
著者からかなりヘビーな問いを出されたが、何も思いつくことはできなかった。
考えられない世界だし、考えたくもない世界でした。
Prison cell / decade_null
しかし、現状のところ犯罪を起こして、身元保証人がいない知的障害者にとって、
矯正施設であるはずの刑務所が、「最後の福祉施設」となっていることがよく分かりました。
- 法曹(裁判官・検察官・弁護士)
- 矯正(刑務官・保護司)
- 福祉(障害者福祉行政)
のそれぞれが個人単位では「おかしい」と思っているに、
身動きが取れない状態になっている。
この中でも特に矯正や出所後の世話をしている、刑務官・保護司が最も矛盾を
感じているような気がします。1年間に受刑者1人当たり200数十万円も
使っている意味があるのかと。
社会システムの「穴」にはまってしまい、誰も注目しない「累犯障害者」にスポットライトを
当てたこと自体に、本書の価値があると思います。
【関連エントリ】
刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻
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