2012年12月11日火曜日

今週の週刊東洋経済 2012年12月15日号

何をしたいかが、よく分かる「韓国」特集



今週の週刊東洋経済 2012年12月15日号



毎週、経済誌を読んでいるとサムスン電子現代(ヒュンダイ)などの
韓国企業の名前を聞かない、週はありません。



誌面構成で印象を受けてしまったのかもしれませんが、
まさに国をあげての、「輸出型企業一本足打法」と言う感じです。
以下の引用が、その「打法」を象徴しています。



ソウル

Gate [Changgyeonggung Palace / Seoul] / d'n'c





  • 国の成長について


"昨年の(韓国の)輸出総額は5552億ドル(約45兆円)で、
アジア通貨危機後の14年間で4倍という驚異的増加を見せた。
この間年平均成長率は約4%を実現"

(P52)


  • 輸出競争力を維持するための少ない人件費



"低賃金、社保なしの非正規雇用が拡大"

(P46小見出し)



  • 国内向けの輸入物価を後回しにしてでもウォン安政策



"ウォンの水準修正は限定的で、基本的には安値のまま放置された。
韓国の通貨当局は為替介入について明言は避けるが、輸出競争力に
配慮した為替政策が行われているというのは誰もが知っていることだ"

(P52)



これらに挙げた、引用の他にも、製造原価を安くするための、
割安な産業用電気料金や、国策遂行のためには、
特定の団体への、利益誘導に走らない政治構造なども、取り上げられています。



韓国が、国として、何をやりたいのかよく分かる特集でした。
ただ、1人当たりのGDPが2017年には、日本の水準に迫るとされる韓国でも、
製造業以外の産業が見当たらない
のが、少し気になります。



参考文献は、いきつけの図書館で見つけて、管理人の積読本になっている本です。
これ読んで、韓国の産業政策を勉強しよっと。



【関連エントリ】


たったの1%の賃下げが99%を幸せにする
現代(ヒュンダイ)がトヨタを越えるとき: 韓国に駆逐される日本企業 (ちくま新書)



【参考文献】


小林英夫 / 金英善
現代(ヒュンダイ)がトヨタを越えるとき: 韓国に駆逐される日本企業 (ちくま新書)現代(ヒュンダイ)がトヨタを越えるとき: 韓国に駆逐される日本企業 (ちくま新書)







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