2012年11月14日水曜日

iTunes Uと大学教育 -Appleは教育をどのように変えるのか?

大講義の授業やレポート・プレゼン資料の作成には最適





iTunes Uと大学教育 -Appleは教育をどのように変えるのか?



本書の構成は、以下の通りです。


  • スティーブ・ジョブスによるAppleの教育ビジョン
  • iPad,iPodなどiTunes Uの専用デバイスを活用した大学授業の様子
  • ibooks Authorというオーサリングツール
  • iTunes Uを用いることを前提とした授業の運営方法


オーサリングツールとは、主にプログラムを書かないで、
ソフトウェアや作品を作るための、アプリケーションソフトウェアのことです。



これらによって、次のことが可能となります。


  • いつでもどこでま視聴可能な授業
  • 学術専門書の安価な購入
  • 大学事務局が発行するシラバスのきめ細かな改訂
  • 専門課程の教員が授業で使うための「ニッチ」な教科書の作成


これらを見ていると、iTunes Uは、
オーサリングツールの一種であるEPUB形式電子書籍と機能と
同じように見えます(シロウト目線ですが・・・)



そういった競争があっても、東京大学明治大学など、日本の有名大学において、
ibooksAuthorをはじめとした、iTunes Uを使われているのは、
「ジョブスのApple」という、強烈な「ブランドイメージ」があるからだと思いました
(もちろん、「ブランドイメージが悪い」、と言いたいわけではありません)。





講義中

講義中 / kynbit




個人的に本書を読むまでは、
iTuneUって、双方向な学習にも、向いているのかなと思っていました。
ですが、この本に述べれられている限りでは、


  • 大講義
  • プレゼン・レポート資料の作成
  • 論文作成


など、比較的年齢が高く、一方向的な伝え方でも、
自律的に学習できる人たちのみを、対象としているような印象が、残りました。


  • 低年齢の子供
  • 初学者
  • そもそも学習に興味がない人


など、学習意欲があっても、
比較的、「手取り・足取り」、学習の指導をしたり、
学習意欲が低い人たちに、自発的な学習の参加を促す
仕組みにはなっていないようなところについては、少し残念でした。



だからといって、iTunes Uの意義やそれらを導入している
大学などの教育機関の意義が落ちることは、もちろんありません。



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